水漏れを防ぐ給水管の日常チェックポイント
給水管の水漏れは、ある日突然起こるように感じられるかもしれませんが、実際には前兆があったり、日頃のチェックで早期発見できたりするケースも少なくありません。大きなトラブルになる前に問題の芽を摘むために、日常生活の中で意識できるチェックポイントをいくつかご紹介します。まず、最も簡単にできるのが「水道メーターの確認」です。月に一度程度、家中の蛇口を全て閉めた状態で、水道メーターのパイロット(小さな銀色の円盤や星形の部品)を確認する習慣をつけましょう。もし、水を使っていないのにパイロットがゆっくりでも回転している場合は、宅内のどこかで水漏れが発生している可能性が非常に高いです。すぐに専門業者に点検を依頼しましょう。同時に、毎月の水道使用量のお知らせ(検針票)にも注意を払いましょう。特に思い当たる節がないのに、前月や前年同月と比較して使用量が大幅に増えている場合は、水漏れを疑う必要があります。次に、「水回りの目視チェック」も重要です。キッチンシンクの下、洗面台の下、トイレのタンク周り、給湯器の周りなど、給水管が露出している箇所や接続部分を定期的に目で見て確認しましょう。配管や接続部分に水滴がついていないか、濡れた跡やシミがないか、錆や腐食(特に金属管の場合)が進んでいないかをチェックします。壁や床に原因不明のシミや変色、カビが発生していないかも注意深く観察しましょう。これらは壁内や床下での水漏れのサインかもしれません。また、「音のチェック」も有効です。家が静かな時に、壁や床に耳を近づけてみましょう。「シュー」「ポタポタ」といった、水が流れたり滴ったりするような異音が聞こえないか確認します。特に、普段音がしないはずの場所から音がする場合は要注意です。さらに、蛇口から出てくる水の色や味にも気を配りましょう。赤茶色く濁った水(赤水)が出る場合は、給水管内部の錆が進行している可能性があります。これは、将来的な水漏れのリスクが高い状態を示唆しています。冬場には、「凍結対策」も重要なチェックポイントです。屋外に露出している給水管や、北側の寒い場所にある配管は、凍結しやすい箇所です。気温が氷点下になる予報が出ている場合は、事前に保温材を巻いたり、水抜き栓で水を抜いたり、あるいは蛇口から少量の水を流しっぱなしにするなどの対策を講じましょう。